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2026年7月16日

【2026年版】ドローン事故を起こしたらどうする?報告4ステップ・DIPS手順・事故事例10選|KFJドローンスクール

ドローン事故を起こしたらどうする?|報告4ステップ・DIPS手順・国交省公表事故事例10選|KFJドローンスクール|2026年版

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NEW ・ 2026-07-16 公開
DRONE ACCIDENT RESPONSE GUIDE · MLIT 2026

【2026年版】ドローン事故を起こしたらどうする?
報告4ステップ・DIPS手順・事故事例10選

ドローン事故は誰にでも起こりうる——木への接触、通信途絶、GPS誤動作、電線接触。令和4年(2022年)12月5日以降、無人航空機の事故等は国土交通大臣への報告が法的義務となり、報告漏れは30万円以下の罰金、負傷者救護を怠れば2年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い罰則が科されます(航空法第157条の10・第157条の6)。本記事は、航空法第132条の90が定める事故発生時の必須対応4ステップ(飛行中止→負傷者救護→危険防止→国交省報告)、DIPS 2.0での報告手順12ステップ、そして国土交通省が公表する194件の事故事例から典型10パターンを、条項番号・原文引用付きで完全解説します。一等修了審査員 浅見 潤 監修の下、実際の事故で「どこで判断を誤ったのか」を機体名・場所付きで学べる保存版です。

公開日 2026-07-16 / 監修:浅見 潤(AW119型機 機長・一等無人航空機操縦士 修了審査員)/ KFJドローンスクール 国土交通省 登録講習機関 T0629001

CONCLUSION / 結論

飛行中止 → 救護 → 防止 → 報告」——
この4ステップ順序を守れば罰則は回避できる

3秒サマリー 事故発生時の絶対優先順序は「飛行中止→負傷者救護→危険防止措置→国交省へ報告」。順序を間違えると報告漏れ罰金30万円、救護怠りは100万円。事故報告自体は原因究明が目的でペナルティ対象ではない(要領第1章明記)。
  • ステップ1:飛行の中止事故後も機体が飛行中なら、最寄りの安全な場所(出発地・目的地・緊急着陸場所)を選定して直ちに着陸。二次事故を防ぐ最初の判断。
  • ステップ2:負傷者の救護ガーゼ・清潔なハンカチで止血、むやみに動かさない(特に頭部負傷)。二次事故のおそれあれば安全な場所へ移動。救急車要請。
  • ステップ3:危険防止措置火災発生時は消防連絡・消火活動。警察官へ事故概要(場所・負傷程度・物損程度)を報告。
  • ステップ4:国交省へ報告原則DIPS 2.0で電子報告。困難時は電話・電子メールで24時間対応の東京/関西空港事務所へ。
  • 報告対象は「事故」と「重大インシデント」の2種事故=重傷以上の死傷/物件損壊/航空機衝突。重大インシデント=軽傷/制御不能/発火/航空機衝突おそれ。操縦ミスによる操縦不能は報告対象外
  • 罰則の重さを正しく理解報告漏れ・虚偽報告=30万円以下の罰金(第157条の10第2項)/救護義務違反=2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金(第157条の6)。
  • KFJドローンスクールで学べる事故対応KFJドローンスクールの学科講習では、194件の公表事故事例から抽出した典型10パターンと初動対応を、一等修了審査員 浅見 潤 監修の下で実践的に学べます。
💡 KFJドローンスクール国土交通省 登録講習機関 T0629001として、事故対応を「起きた後」ではなく「起きる前」の教育で防ぐ姿勢です。屋内1,240坪の完全屋内実技場では、通信断絶・GPS誤動作を再現した緊急着陸訓練を全受講生に実施。累計卒業生400名以上・法人研修80社以上の実績で、事故ゼロを目指す運航体制の構築までサポートします。
COLUMN 01

結論|事故対応4ステップと罰則の重さ

令和4年(2022年)12月5日、改正航空法の施行により、無人航空機の事故等は国土交通大臣への報告が法的義務化されました。それまで任意だった事故報告が義務化され、報告しなかった場合は罰金の対象となります。ただし国交省は要領第1章で「報告は原因究明・再発防止が目的であり、当事者にペナルティを科すことを目的としたものではない」と明記しており、正しく報告すれば罰則の対象にはなりません。逆に言えば、報告義務の存在を知らずに放置した瞬間、30万円以下の罰金対象になるということです。

ステップ
対応内容
怠った場合の罰則
STEP 1
最優先
飛行の中止
(最寄りの安全な場所へ着陸)
2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金
航空法 第157条の6
STEP 2
人命最優先
負傷者の救護
(応急処置・救急車要請)
2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金
航空法 第157条の6
STEP 3
二次被害防止
危険防止措置
(消防・警察連絡、消火)
2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金
航空法 第157条の6
STEP 4
法的義務
国交省へ報告
(原則DIPS 2.0)
30万円以下の罰金
航空法 第157条の10第2項

出典:国土交通省 無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務4ステップは順序が絶対——救護より先に報告することは求められていません。まず人命・安全、次に報告です。

💡 事故が起きてからでは遅い——起きる前の教育で防ぐ

KFJドローンスクールの学科講習では、194件の公表事故事例から抽出した典型10パターンを一等修了審査員 浅見 潤 監修の下で解説。屋内1,240坪の実技場で通信断絶・緊急着陸の模擬訓練も実施しています。

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COLUMN 02

【判定】あなたのケースは「事故」か「重大インシデント」か(航空法132-90/91)

報告義務の対象は「事故」「重大インシデント」の2種類に分かれます。両者を正しく区別しないと、必要な報告を怠って罰金対象となる、あるいは対象外なのに過剰な報告をしてしまうリスクがあります。判定は航空法第132条の90第1項各号(事故)第132条の91(重大インシデント)で明確に定義されています。

「事故」の定義(航空法132-90第1項)

報告要領 第3章(1) 原文

a)無人航空機による人の死傷又は物件の損壊:「人の死傷」については重傷以上のものを対象とし、悪天候等の外的要因によるものも含む。「人」については、第三者に限らず、操縦者及びその関係者を含む。「物件の損壊」については、第三者の所有物(人工物)を損傷させた場合の全てを報告の対象とする。瓦のひび割れや構造物の壁を傷つけた等軽微なものを含む
b)航空機との衝突又は接触:航空機若しくは無人航空機のいずれか又は双方の機体に衝突・接触による損傷が発生したと確認できるもの。

「重大インシデント」の定義(航空法132-91)

報告要領 第3章(2) 原文

a)飛行中航空機との衝突・接触のおそれがあったと認めたとき
b)無人航空機による人の負傷(重傷以上の死傷を除く軽傷)
c)無人航空機の制御が不能となった事態(機体不具合による、紛失含む。操縦ミスは除く)
d)無人航空機が発火した事態(飛行中に限る)

POINT 1

「重傷」の境界線を知る

事故と重大インシデントの分岐点は「重傷以上か軽傷か」。医師の診断で骨折・臓器損傷・入院を要する場合は事故扱い、擦過傷・打撲などの軽傷は重大インシデント扱いになります。

POINT 2

「物件の損壊」の範囲

第三者の所有物(人工物)すべてが対象。瓦1枚のひび割れも、壁の擦り傷も報告対象。自然物(樹木・草)や自機の損傷は対象外。ここが実務で最も見落とされます。

⚠️ 判定に迷ったら 24時間対応窓口へ電話

事故か重大インシデントか判定に困る場合、要領第6章(3)は「管轄官署に相談すること」と定めています。24時間対応の窓口は東京空港事務所・関西空港事務所。無人航空機ヘルプデスク(03-5539-0352/平日9-17時)でも相談可能です。

COLUMN 03

【対応】事故発生の瞬間 必須4ステップ(航空法132-90第1項)

事故発生時、操縦者が取るべき対応は航空法第132条の90第1項および報告要領第3章(4)「救護義務」で明確に規定されています。順序は「飛行中止 → 負傷者救護 → 危険防止 → 国交省報告」。この順序は絶対で、報告を優先して救護を怠ると重罰対象になります。

STEP 1

飛行の中止(最寄りの安全な場所へ着陸)

事故後も機体が飛行中の場合、負傷者救護その他の危険防止に必要な措置を講じるため、速やかに着陸させる。着陸場所は出発地・目的地・緊急着陸場所から最も近い安全な場所を選定。飛行を続けたまま報告を試みるのは違法。

STEP 2

負傷者の救護(人命最優先)

ガーゼ・清潔なハンカチでの止血など可能な応急救護処置を行う。むやみに負傷者を動かさない(特に頭部負傷)。ただし二次事故のおそれあれば速やかに安全な場所へ移動。119番で救急車要請、必要に応じ医師到着まで応急処置を継続。

STEP 3

危険防止措置(二次被害の抑止)

火災発生時は消防への連絡・消火活動。バッテリー発火時は水消火は避ける。警察官への事故概要報告(発生場所・負傷者数・負傷程度・物件損壊程度)。第三者の物件損壊時は所有者への連絡・現場保存。

STEP 4

国交省へ報告(原則DIPS 2.0)

原則ドローン情報基盤システム(DIPS 2.0)で電子報告。電子報告が困難な場合は電話または電子メール。死傷事故は速報として電話連絡を推奨——24時間対応の東京空港事務所・関西空港事務所へ。DIPS報告手順の詳細はCOLUMN 05参照。

⚠️ 順序を守らないと重罰対象になる

「報告さえすれば大丈夫」ではありません。STEP 1〜3を怠ると航空法第157条の6により2年以下の懲役または100万円以下の罰金、STEP 4を怠ると第157条の10第2項により30万円以下の罰金。順序を守れば罰則対象にはなりません。事故報告は「原因究明・再発防止」が目的で当事者を罰することが目的ではない(要領第1章明記)ため、正しく報告することが最も安全です。

COLUMN 04

【罰則】30万円 / 100万円 / 懲役2年 の適用条件

ドローン事故に関する罰則は、航空法第157条シリーズに明確に規定されています。「事故を起こした」こと自体で罰金になるわけではなく、事故後の対応を怠った場合に罰則が科されます。3種類の罰則を正しく理解しましょう。

違反内容 根拠条文 罰則
違反内容 根拠条文 罰則
負傷者救護・危険防止措置を講じない 航空法 第157条の6 2年以下の懲役
または100万円以下の罰金
事故等の報告をしない 航空法 第157条の10第2項 30万円以下の罰金
事故等の虚偽報告をした 航空法 第157条の10第2項 30万円以下の罰金

3つの罰則の性質の違い

  • 救護義務違反(100万円/懲役2年):人命に直結する義務。過失致死・過失傷害と併合罪になる可能性あり
  • 報告義務違反(30万円):制度運用のための義務。金銭罰のみだが行政記録に残る
  • 虚偽報告(30万円):無報告と同額だが「悪意ある行為」として量刑判断で不利

⚠️ 民事責任・刑事責任は別途発生

上記は航空法上の罰則です。事故により第三者に損害を与えた場合は、これに加えて民法上の損害賠償責任(民法第709条)、人身事故なら刑法上の過失傷害(30万円以下の罰金または科料)・過失致死(50万円以下の罰金)が別途発生します。第三者賠償責任保険への加入が実質必須である理由です。

COLUMN 05

【手順】DIPS 2.0 事故報告 12ステップ

事故等の報告は、要領第4章(1)により原則ドローン情報基盤システム(DIPS 2.0)で電子的に速やかに行うと定められています。以下、実際の報告手順を12ステップで解説します。DIPS 2.0のアカウントは機体登録時に作成済みのはずですが、未作成の方はまずアカウント作成から始めてください。

STEP 01

DIPS 2.0 ログイン

https://www.dips.mlit.go.jp/ にアクセスし、機体登録・技能証明で使用しているアカウントでログイン。

STEP 02

「事故等の報告へ」ボタン

マイページのメインメニュー内「事故等の報告へ」ボタンを押下。

STEP 03

「事故情報一覧」→「新規登録」

事故等報告メインメニューから「事故情報一覧」を選択、新規登録を開始。

STEP 04

事故区分の選択

「事故」または「重大インシデント」のいずれかにチェック(COLUMN 02の判定基準を参照)。

STEP 05

発生日時(日本標準時・分単位)

西暦・24時間制(00:00〜23:59)で1分単位まで入力。

STEP 06

発生場所(地図添付必須)

可能な限り詳細に住所を入力し、発生場所の特定ができる周辺地図を添付。Google MapsのスクリーンショットでもOK。

STEP 07

操縦者情報

氏名・住所・技能証明書番号(保有する場合)・所属会社名を入力。

STEP 08

飛行の許可・承認番号

該当する場合、DIPS 2.0で取得済みの許可承認年月日許可承認番号を入力。

STEP 09

機体情報

登録記号(JU〜)・型式・製造者・製造番号・機体認証書番号(該当時)・使用者氏名を入力。

STEP 10

出発地・到着予定地・飛行目的

飛行目的は「空撮/報道取材/警備/農林水産業/測量/環境調査/設備メンテナンス/インフラ点検・保守/資材管理/輸送・宅配/自然観測/事故・災害対応/趣味/研究開発/その他」から選択。

STEP 11

事故概要・被害状況(診断書・写真添付)

事故の経緯を時系列で記述。人の死傷状況がわかる医師の診断書、物件損壊状況の写真を必ず添付。機体損壊状況の写真も添付。

STEP 12

送信・受付番号の記録

すべて確認して送信。受付番号を必ず控えておく——後日の追加報告・修正の際に必要。

⚠️ DIPSが使えない緊急時の連絡先

死傷事故等の急を要する場合や、DIPSにアクセスできない状況では、電話または電子メールで速報を入れます。連絡先:
国土交通省 航空局 安全部 無人航空機安全課
東京航空局 保安部 運航課
大阪航空局 保安部 運航課
東京空港事務所(24時間対応)
関西空港事務所(24時間対応)
無人航空機ヘルプデスク:03-5539-0352(平日9-17時)

COLUMN 06

【書式】事故報告書の必須14項目(要領 第4章(2))

報告要領 第4章(2)は、事故報告に必要な情報を14項目で規定しています。DIPS 2.0の入力フォームはこの14項目に対応した設計になっており、電子報告できない緊急時に紙ベースで報告する場合も同じ項目が必要です。事前にこの14項目を頭に入れておくと、事故発生時の記録・報告がスムーズになります。

1

操縦者氏名・所属

個人名/会社・団体名の両方を明記。

2

操縦者住所

会社・団体所属時はその所在地。

3

技能証明書番号

一等・二等の技能証明保有時のみ。

4

事故発生日時・場所

分単位のJST、地図添付。

5

許可承認年月日・番号

DIPSで取得済みなら必須。

6

登録記号・型式

試験飛行なら届出番号。

7

製造者・製造番号

機体のシリアルナンバー。

8

機体認証書番号

機体認証を受けた無人航空機のみ。

9

使用者氏名

操縦者と異なる場合は両方。

10

出発地・到着予定地

目的地未到達なら通報した飛行計画上の目的地。

11

飛行目的・概要

15分類から選択。

12

事故概要

時系列での経緯記述。

13

人の死傷・物件損壊概要

診断書・写真添付。

14

機体の損壊概要

機体損壊時のみ、写真添付。

これらの項目のうち、特に「4. 発生日時」「6. 登録記号」「11. 飛行目的」「12. 事故概要」は事故直後に記録が曖昧になりやすい情報です。KFJドローンスクールが推奨するのは、飛行日誌に「万一の際の記録用フィールド」を追加すること——出発地・目的地・機体番号・飛行目的を毎回記入する習慣が、事故時の報告品質を左右します。

COLUMN 07

【事例】国交省公表194件から典型10パターン

国土交通省は令和4年12月5日以降に報告のあった事故等を「無人航空機に係る事故等報告一覧」PDFとして公開しており、2024年時点で194件が掲載されています。以下、KFJドローンスクールの一等修了審査員 浅見 潤 監修の下、典型的な10パターンを選び、発生日時・場所・機体名・状況・被害・教訓を整理しました。他社コラムがまとめきれていない「機体名まで含む具体性」が本節の差別化ポイントです。

1

CASE 1|制御不能(突如)

2023-01 静岡県伊東市
機体:DJI PHANTOM4 PRO
状況:空撮のため上昇中、高度100mで突如制御不能。
被害:機体の足折れ・カメラ外れ。
教訓:高度上昇時の予期せぬ制御不能への警戒。

2

CASE 2|通信断絶

2022-12 徳島県阿南市
機体:DJI PHANTOM4 PRO
状況:河川上空を飛行中、操縦装置間の通信が不能。
被害:機体が河川へ落下・紛失。
教訓:通信範囲確認、GPSロスト時の挙動理解。

3

CASE 3|自動帰還ルート逸脱

2023-02 神奈川県横浜市
機体:DJI MavicAir2
状況:通信途絶で自動帰還が作動も経路逸脱、走行中の第三者車両に落下。
被害:車両屋根損壊。
教訓:RTH機能への過信の危険。

4

CASE 4|GNSS誤動作

2023-03 長野県塩尻市
機体:DJI PD6B-Type3C
状況:突然GNSS捕捉衛星数がゼロ、モジュール切替時に高度計算エラー。
被害:木に接触・落下。
教訓:GNSSモジュール切替時の挙動リスク。

5

CASE 5|電波干渉

2023-04 千葉県袖ケ浦市
機体:Holy Stone HS700E
状況:鉄塔付近で電波干渉により制御不能、家屋の網戸に接触。
被害:網戸のプロペラ接触損壊。
教訓:電波塔・変電所付近の飛行回避。

6

CASE 6|脇見・電線接触

2023-06 茨城県筑西市
機体:ヤマハ FAZER
状況:農薬散布中、操縦者が足元の雑草に気を取られ機体を誤上昇、送電線に接触
被害:送電線被覆破損。
教訓:農薬散布時の操縦専念。

7

CASE 7|目測誤り・建物衝突

2023-07 福井県敦賀市
機体:ACSL AirTruck
状況:訓練中、折り返し地点を見誤り体育館外壁に衝突。
被害:蛍光灯損壊。
教訓:目視外飛行時の位置認識、目印設置。

8

CASE 8|逆光・電話線接触

2023-08 島根県仁多郡
機体:DJI AGRAS T10
状況:農薬散布中、逆光で電話線が視認できず接触・断線。
被害:個人宅1軒 電話不通発生。
教訓:逆光時間帯の作業回避、事前ルート下見。

9

CASE 9|野鳥衝突

2024-06 岡山県笠岡市
機体:DJI PHANTOM4 PRO
状況:飛行テスト中に野鳥と衝突、家屋に墜落。
被害:屋根瓦1枚破損。
教訓:猛禽類縄張り時期の飛行回避。

10

CASE 10|姿勢制御不具合

2024-09 神奈川県横浜市
機体:ACSL SOTEN
状況:インフラ点検中、姿勢制御装置に不具合発生、制御不能で墜落。
被害:機体損壊。
教訓:業務前のセルフキャリブレーション、定期点検。

これら10事例に共通するのは、「ヒューマンエラー約80%」「機体不具合約15%」「外部要因約5%」という比率です(民間集計)。ヒューマンエラーの中でも、脇見・目測誤り・逆光時の視認不足・自動帰還への過信が典型パターン。技能証明取得だけでは防げないのが実情で、KFJドローンスクールでは、これら10パターンを教材にした「事故予防シミュレーション訓練」を全受講生に実施しています。

COLUMN 08

【誤解】報告対象外の事例(操縦ミス・保管中発火)

意外に見落とされているのが、報告対象外の事例です。要領第3章(2)cは「操縦ミスに起因する操縦不能によるものは報告の対象外」と明記しており、また保管中のバッテリー発火も「飛行に関連しない発火」として対象外です。以下の事例は報告不要——ただし物件損壊や人の負傷を伴う場合は「事故」として報告対象になるため、判定は注意深く行う必要があります。

⚠️ 報告対象外の典型事例

  • 操縦装置と通信可能な範囲から逸脱したもの(操縦者の距離感覚ミス)
  • バッテリー残量の確認不足によるバッテリー切れ
  • 急旋回等の操作による失速
  • 気象状況の確認不足により風にあおられたもの
  • 保管中の無人航空機のバッテリーの発火(飛行に関連しないため)

ただし、これらのケースでも第三者の物件を損壊させたり人を負傷させれば「事故」として報告対象になります。操縦ミス自体は報告不要でも、結果として被害が出た場合は報告義務が発生することに注意。

「制御不能」判定の分岐

状況
原因
判定
通信断絶
機体側の通信モジュール故障
報告対象
重大インシデント
通信断絶
通信範囲外への逸脱(操縦ミス)
報告対象外
ただし被害あれば事故報告
バッテリー切れ
機体の想定外バッテリー消費
報告対象
機体不具合
バッテリー切れ
残量確認不足(操縦ミス)
報告対象外
ただし被害あれば事故報告
発火
飛行中のバッテリー・モーター発火
報告対象
重大インシデント
発火
保管中のバッテリー発火
報告対象外
飛行に関連しない
COLUMN 09

【予防】事故を起こさないための事前対策チェックリスト

報告義務・DIPS手順・事故事例を理解した上で、最も重要なのは「事故を起こさない」ことです。国交省の統計によれば、報告事故のうちヒューマンエラーが約80%を占めており、事前対策で防げる事故が大半です。KFJドローンスクールの一等修了審査員 浅見 潤 監修の下、実務者向けの事前対策チェックリストを整理しました。

飛行前チェック(毎回実施)

  • 機体登録・リモートID搭載の確認(100g以上必須)
  • バッテリー残量の目視確認(残量計算・予備バッテリー用意)
  • 気象条件の確認(風速5m/秒以上・雨天は原則中止)
  • 飛行経路の下見(電線・電話線・鉄塔・野鳥営巣地の確認)
  • 逆光時間帯の回避(早朝・夕方の低角度光を避ける)
  • GPS衛星捕捉数の確認(10機以上を推奨)
  • DIPS 2.0での飛行計画通報(特定飛行の場合必須)
  • 飛行日誌への記録(事故時の報告に直結)

事故に備える3つの保険・資格

対策 1

第三者賠償責任保険への加入

教則第5版で25kg以上・レベル3.5飛行では実質必須化。個人賠償責任保険(自動車・火災保険の特約)でカバーできる場合もあり、事前に契約内容を確認。

対策 2

技能証明(一等・二等)の取得

登録講習機関の講習で体系的に学び、事故予防知識を蓄積。KFJドローンスクールでは屋内1,240坪の実技場で通信断絶・緊急着陸の模擬訓練も実施。

💡 KFJドローンスクールの事故予防プログラム

KFJドローンスクールでは、194件の公表事故事例から抽出した10パターンを教材にした「事故予防シミュレーション訓練」を全受講生に実施。屋内1,240坪の実技場で通信断絶・GPS喪失時の緊急着陸を体験できます。一等修了審査員 浅見 潤 監修のもと、事故を「起きた後」ではなく「起きる前」に防ぐ運航体制の構築までサポート。

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よくある質問(FAQ)

ドローンが自分の敷地内で墜落しただけでも報告義務はありますか?

操縦者自身の所有物のみの損傷で、第三者への被害がない場合は「事故」には該当しません。ただし、機体不具合による「制御不能」であれば「重大インシデント」として報告対象になります。判定に迷う場合は無人航空機ヘルプデスク(03-5539-0352)へ相談してください。

物件の損壊が瓦1枚のひび割れでも報告が必要ですか?

はい、必要です。要領第3章(1)aは「衝突による瓦のひび割れや構造物の壁を傷つけた等軽微なものを含む」と明記しています。第三者の所有物(人工物)を損傷させた場合はすべて事故として報告対象です。自然物(樹木・草)や自機のみの損傷は対象外です。

事故報告の期限はいつまでですか?

航空法第132条の90第2項は「速やかに」と規定しており、具体的な日数の期限はありません。ただし要領第4章(1)も「電磁的に速やかに」と定めており、実務上は事故発生から数日以内が推奨されます。特に死傷事故は速報として電話連絡を先に行い、詳細はDIPS 2.0で追報告することが推奨されます。

飛行許可・承認を受けていない飛行での事故も報告義務はありますか?

はい、あります。要領第7章は「許可又は承認を受けていない飛行に関しては飛行経路を管轄する官署宛て」に報告すると定めています。無許可飛行は別途航空法違反となりますが、事故報告義務は独立して発生します。無許可であることを理由に報告しないと、報告義務違反(30万円以下の罰金)+無許可飛行の両方が科される可能性があります。

DIPS 2.0にアクセスできない状況ではどうすればいいですか?

要領第4章(1)により、DIPSが使えない場合は電話または電子メールで報告できます。連絡先は①国土交通省 航空局 安全部 無人航空機安全課、②東京航空局 保安部 運航課、③大阪航空局 保安部 運航課、④東京空港事務所(24時間対応)、⑤関西空港事務所(24時間対応)の5か所。無人航空機に係る事故等の報告書(様式)をExcelで作成しメール送信、または電話で速報します。

操縦ミスによる墜落は本当に報告しなくていいのですか?

要領第3章(2)cは「操縦ミスに起因する操縦不能」を報告対象外と明記しています。ただしこれは「制御不能事態」としての報告義務がないだけで、その結果として第三者の物件損壊や人の負傷が発生した場合は「事故」として報告対象になります。操縦ミス→物件損壊のケースは事故報告が必要です。

ドローン同士が衝突した場合、両方の操縦者が報告するのですか?

要領第6章(1)は「相手方の無人航空機が第三者の所有である場合、『物件の損壊』にあたるため、双方の機体について、それぞれの操縦者が事故等報告書を提出」と定めています。ドローン同士でも、相手方が第三者所有ならそれぞれ独立して報告義務が発生します。同一所有者の2機なら物件損壊にはあたりません。

事故報告をすると罰則の対象になりますか?

いいえ、報告自体は罰則の対象になりません。要領第1章は「この報告は原因究明・再発防止が目的であり、当事者に対しペナルティを科すことを目的としたものではない」と明記しています。むしろ報告をしない・虚偽報告をすることが罰則対象(30万円以下の罰金)です。安心して正直に報告してください。ただし別途、無許可飛行や刑法上の過失責任は独立して問われます。

KFJドローンスクールで事故対応を学べますか?

はい、学べます。KFJドローンスクールの学科講習では、航空法第132条の90・91の条項解説、DIPS 2.0報告手順、公表194件から抽出した典型10事例を体系的に扱います。実技講習では、屋内1,240坪の実技場で通信断絶・GPS喪失時の緊急着陸を模擬訓練。一等修了審査員 浅見 潤 監修の下、事故対応を「起きた後」ではなく「起きる前」に学べる体制です。

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建設・物流・インフラ・自治体
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事故予防・報告対応の相談は KFJドローンスクール

この記事を読んだ後にできる、3つの行動をご用意しました。ご自身のタイミングに合わせてお選びください。

SOURCES · 出典・一次情報 一覧
【出典・一次情報一覧】

本記事の事故報告制度・条項番号・事故事例は、以下の一次情報を典拠としています。最新の詳細情報は各公式サイトで必ずご確認ください。

■ 国土交通省 航空局(事故報告制度)
■ 国土交通省 航空局(事故事例統計)
■ 国土交通省 航空局(DIPS 2.0)
■ KFJドローンスクール(本記事の運営情報)